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は し が き

其一 干支九星の意義

其二 九星の各種の盤と本命、月命、傾斜

其三 九星の卦象         

其四 人の性格と運勢         

其五 相生相剋と吉方凶方       

其六 方位の採り方と効用       

其七 家相の原理           

む す び



は し が き

小林四明先生の大著述を読む前に全くの初歩の本が欲しいと云う希望に答えて此のさゝやかな本を書く。「法象入門」と名附ける所以である。随って巻末に広告されている先生の大著十二篇と重複することはなるべく書かない様に努めた。

 もう一つの要求は「宗教との関係」「哲学的考察」等であるが、前者については何れ易情誌上に逐次書くことがあろうから、此の本からは全く除いた。又小林先生は「九星の学門は自然科学の分野である」と喝破されているが、現代の西洋流の科学の頭だけでは到底解せない易科学であるから此の本の中では時々自己流の科学的哲学的解明を持ち出すことにした。

 科学の分野ならば神秘と云うことはない筈であるが、近代人の頭から見れば方位家相の効果は将に驚異的神秘となる。又法象学の範囲は広いが、結局は方位家相の実践と云う所に落ちつく。即ち良相の家相に住居して、天地自然の功徳を存分に享受することが要訣で此の段階に行く為に方位を十分に使えと云う訳である。随って此の本でも此の点を短的に重視して書いた。

 兎も角も此の本が書けたのは、小林先生の御指導の賜物であると共に、初めて此の道に学んだ時の師、匂坂先生のおかげであると云うことを銘記して感謝の念を捧げる。

易情が永く続けられることと共に特輯号も巻が重ねられることを祈りつゝ。

昭和35年8月   龍水子識




其 一  干支九星の意義

1.干とは天即ち主として太陽の働く作用で天干と云い、10に区分されるから十干とも云う。甲(きのえ=木の兄の意) 乙(きのと=木の弟) 丙(ひのえ=火の兄) 丁(ひのと=火の弟) 戊(つちのえ=土の兄) 己(つちのと=土の弟) 庚(かのえ=金の兄) 辛(かのと=金の弟) 壬(みずのえ=水の兄) 癸(みずのと=水の弟)の10である。甲乙は九星中の木星と、丙丁は火星と、庚辛は金星と、壬癸は水星と特に関聯が深く類似した性を持つ。


2.支とは地即ち地球の働く作用で地干と云い、12に区分されるから十二支とも云う。子(ね) 丑(うし) 寅(とら) 卯(う) 辰(たつ) 巳(み) 午(うま) 未(ひつじ) 申(さる) 酉(とり) 戌(いぬ) 亥(い)の12である。年12ヶ月の気候現象そのものであり、日刻の時間が又よくその性を現はしている。(子の月と云うのは新の12月で地球が太陽を周る軌道即ち黄経255度から285度の間。子の刻は午后11時から午前1時までの間)又十二支は年と日にも充当されている。即ち午の年と云うのは午の作用(6月の気候現象で初春以来の陽気一転陰気初まる)の強い年と云うことになる。

方位で云うと30度宛に区分され(卯は東方30度即ち真東左右右書く15度の間)丑寅を併せて良しとし(計60度)辰己を併せて巽、未申を併せて坤、戌亥を併せて乾と名づけている。

 又わかり易く動物の名称を使っているが、多少関聯性はあるが深い意味はない。


3.九星とは人に働く作用で干が支に支が九星に働いて人間に九区分の現象を与えていることになる。所謂天地人三才の法則である。一白水星、二黒土星、三碧木星、四緑木星、五黄土星、六白金星、七赤金星、八白土星、九紫火星の9種類で、木火土金水の5 行に分つことも出来る。

法象学即ち易学科学は此の九星を主として取扱ったものである。支那文明の根源は将に易学であり、仏教も多分に易学の影響を受けており、日本の文明は易学と仏教を除外しては語れない。



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